定年退職や退職して退職金をもらった人に聞かれるのが、
「退職金って、確定申告は必要か?」ということです。
人によって違いますので、状況を伺って、適切に確定申告のアドバイスを行っています。
不安に思う人が多いと思いますので、ご不明な点がありましたら税務署から当社にご相談ください。
退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当などの所得をいいます。
退職に基因して支給される一時金や適格退職年金契約に基づいて生命保険会社・信託会社から受ける退職一時金なども退職所得とみなされます。
退職手当等とは、退職しなかったとしたならば支払われなかったもので、退職したことに基因して一時に支払われることとなった給与をいいます。
退職時又は退職後に会社から支払われる給与で、支払金額の計算基準等からみて、他の従業員に支払われる賞与等と同性質であるものは、退職所得ではなく給与所得になりますので、留意が必要です。
なお、解雇予告手当や退職労働者が弁済を受ける未払賃金も退職所得に該当します。
退職所得の金額は、原則として、次のように計算します。
(収入金額 - 退職所得控除額) × 1/2 = 退職所得の金額
退職所得は1/2できる特典があります。
確定給付企業年金規約に基づいて支給される退職一時金などで、自分で負担した保険料等がある場合には、その支給額から自分が負担した保険料等を差し引いた残額が退職所得の収入金額となります。
勤続年数が5年以下である人が支払を受ける退職金のうち、その勤続年数に対応する退職金として支払を受けるものについては、退職金の額から退職所得控除額を差し引いた額が退職所得の金額になります(1/2計算の適用はありません。)。
勤務年数とは、退職金等に係る勤続期間のうち、役員等として勤務した期間の年数(1年未満の端数がある場合はその端数を1年に切り上げたもの)をいいます。
役員等とは次に掲げる人をいいます。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
| 20年以下 | 40万円 × 勤続年数 (80万円に満たない場合には、80万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年) |
原則として、退職所得は、他の所得と分離して所得税額を計算します。
退職金等の支払の際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出した人は、退職所得の金額に応じた所得税等の額が源泉徴収されるため、原則として確定申告は必要ありません。
「退職所得の受給に関する申告書」の提出がなかった人は、退職金等の支払金額の20.42%の所得税額が源泉徴収されますが、受給者本人が確定申告を行うことにより所得税額の精算をします。
会社員の人は会社がすべて計算をしてくれますので、気にする必要はないです。
基本的には確定申告をする必要はありません。
ただし、一部確定申告をすれば、税金が還付される方もいます。
詳細は税務署又は当社にご連絡下さい。
確定申告関連
※ 本内容は掲載時の法令等に基づき記載しています。法令改正等で変更になっていることもありますので、最寄りの税務署又は税理士に確認して下さい。本内容に関する責任は一切負いかねます。