白色申告の帳簿の付け方

青色申告はチョット自分で行うのは自信がない、確定申告に手間をかけたくないという人におススメなのが白色申告です。

片手間に決算・確定申告を行うなら白色申告を選択しましょう！

ただし、白色申告でもルールがありますので、間違いなく決算・申告をしなければなりません。

概要

白色申告者も記帳・帳簿の保存義務があります。

えっ！？帳簿は青色申告でなければ付ける必要はないんじゃないの？と思われている方は大間違いです。

青色申告よりも簡易な方法が認められていますが、必ず帳簿をつけなければなりませんので、ご注意ください。

帳簿の保存等

対象者

以下の所得がある人

事業所得
不動産所得
山林所得

※　所得税の申告が必要がない人も、記帳・帳簿等の保存制度の対象となります。

記帳内容

売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項について、取引の年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載します。

記帳に当たっては、一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよいことになっています。

ただし、整然と、かつ、明瞭に記載しなければなりません。

帳簿等の保存

収入金額や必要経費を記載した帳簿、取引に伴って作成した帳簿や受け取った請求書・領収書などの書類を納税者の住所地や事業所などの所在地に整理して保存しなければなりません。

①　法定帳簿（収入金額や必要経費を記載した帳簿）　→　７年

②　任意帳簿（業務に関して作成した法定帳簿以外の帳簿）　→　５年

③　書類（決算に関して作成した棚卸表その他の書類や業務に関して作成又は受領した
　　請求書、納品書、送り状、領収書などの書類）　→　5年

※　帳簿についてはその年の翌年3月15日から7年間又は5年間、書類についてはその作成又は受領の日の翌年3月15日から5年間となります。

簡易な帳簿の具体的記載事項

事業所得がある方

取引の種類		記帳の方法
1	売上関係	次の内容を記載しなければなりません。取引の年月日売上先の相手方の氏名・名称売上の金額日々の売上の合計金額次に掲げることもできます。少額な現金売上高を日々の合計金額のみを一括記載すること小売その他これに類するものを行う者の現金売上については、日々の合計金額のみを一括記載すること保存している納品書控、請求書控等によりその内容を確認できる取引については、日々の合計金額のみを一括記載すること掛売上の取引で保存している納品書控、請求書控等によりその内容を確認できるものについては、日々の記載を省略し、現実に代金を受け取つた時に現金売上として記載すること。この場合、年末における売掛金の残高を記載すること時貸については、日々の記載を省略し、現実に代金を受け取つた時に現金売上として記載すること。この場合、年末における時貸の残高を記載すること棚卸資産の家事消費等については、年末において、消費等をしたものの種類別に、その合計金額を見積もり、当該合計金額のみを一括記載すること
2	売上関係以外の収入に関するもの（雑収入など）	次の内容を記載しなければなりません。取引の年月日事由相手方の氏名・名称金額次に掲げることもできます少額な雑収入等については、その事由ごとに、日々の合計金額のみを一括記載すること現実に入金した時に記載すること。この場合、年末における雑収入等の未収額及び前受額を記載すること
3	仕入に関するもの	次の内容を記載しなければなりません。取引の年月日相手方の氏名・名称金額日々の仕入の合計金額ただし、次に掲げることもできます。少額な現金仕入については、日々の合計金額のみを一括記載保存している納品書、請求書等によりその内容を確認できる取引については、日々の合計金額のみを一括記載掛仕入の取引で保存している納品書、請求書等によりその内容を確認できるものについては、日々の記載を省略し、現実に代金を支払つた時に現金仕入として記載この場合、年末における買掛金の残高を記載時借については、日々の記載を省略し、現実に代金を支払つた時に現金仕入として記載この場合、年末における時借の残高を記載
4	経費関係	給与賃金、外注工賃、減価償却費、貸倒金、地代家賃、利子割引料及びその他の経費の項目に区分して、以下を記載しなければなりません。取引の年月日事由支払先の氏名・名称金額ただし、次に掲げるところによることができる。少額な費用については、その項目ごとに、日々の合計金額のみを一括記載現実に出金した時に記載この場合、年末における費用の未払額及び前払額を記載