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船橋市の創業融資制度|創業支援資金を税理士が解説

船橋市で税金や融資、Freee導入などを支援する細川直哉

船橋市の創業支援資金とは

船橋市の「創業支援資金」は、船橋市内でこれから創業する方や、創業後間もない方の資金調達を支援する融資制度です。

店舗や事務所の開設費、機械・設備の購入費、仕入代金など、創業時に必要となる運転資金・設備資金に利用できます。

また、船橋市による利子補給や信用保証料の補給があり、創業時の資金負担を抑えられることが大きな特徴です。

創業時にはまとまった資金が必要になるため、日本政策金融公庫などの創業融資とあわせて検討したい資金調達方法の一つです。

船橋市の創業支援資金を利用するメリット

船橋市から利子補給を受けられる

船橋市の創業支援資金を利用すると、年2.0%の利子補給を受けることができます。

金融機関へ支払った利息の一部を船橋市が補給するため、創業時の金利負担を軽減できることが大きなメリットです。

ただし、利子補給を受けるには、市税の滞納がないことや融資の返済を延滞していないことなど、一定の要件を満たす必要があります。

信用保証料の補給を受けられる場合がある

船橋市の創業支援資金は、千葉県信用保証協会の保証を付けて金融機関から借り入れる制度です。そのため、金融機関へ支払う利息とは別に信用保証料がかかります。

船橋市では、この信用保証料についても補給制度を設けています。さらに、船橋市の「特定創業支援等事業」を受け、一定の要件を満たした方が創業支援資金を利用する場合には、信用保証料の全額補給を受けることができます。

創業融資では金利だけに目が向きがちですが、借入金額や返済期間によっては信用保証料もまとまった負担になります。創業支援資金を検討する際は、利子補給だけでなく、信用保証料の補給まで含めて実質的な資金調達コストを比較することが重要です。

創業時の運転資金・設備資金に利用できる

創業時には、店舗や事務所の契約、内装工事、設備の購入だけでなく、仕入代金や人件費、広告費など、事業を軌道に乗せるまでの運転資金も必要になります。

船橋市の創業支援資金は、こうした創業時に必要となる運転資金・設備資金の両方に利用できます。

融資審査では、単に「500万円借りたい」と申し込むのではなく、何にいくら必要なのかを具体的に説明することが重要です。特に設備資金は見積書、運転資金は創業後の売上や経費の見通しと結び付けて資金使途を整理しておくと、融資審査も進めやすくなります。

創業支援資金を利用できる方

船橋市の創業支援資金は、船橋市内でこれから事業を始める方や、創業後間もない中小企業者・個人事業主を対象とした融資制度です。

一般の船橋市制度融資では、市内で同一事業を1年以上継続していることが要件となりますが、創業支援資金にはこの要件がありません。そのため、これから開業する方でも利用を検討できます。

利用にあたっては、市区町村税の滞納がないこと、千葉県信用保証協会の信用保証を受けられることなどの要件があります。また、創業後1年未満で申し込む場合は、原則として船橋市の経営相談を受ける必要があります。

なお、制度上の要件を満たしていれば必ず融資を受けられるわけではありません。実際の融資では、創業者の経験、自己資金、事業計画、資金使途、創業後の収支見込みや返済可能性などを金融機関と信用保証協会が審査します。

創業支援資金の融資条件

融資限度額

船橋市の創業支援資金は、2,000万円まで申し込むことができます。運転資金と設備資金の両方が対象となります。

ただし、2,000万円はあくまで制度上の上限です。実際の融資額は、創業に必要な資金の総額、自己資金、資金使途、創業後の収支見込みなどをもとに、金融機関と信用保証協会の審査によって決まります。

創業融資では「借りられるだけ借りる」のではなく、創業後の資金繰りから逆算して必要な金額を算定することが重要です。設備資金については、見積金額の90%以内が申込限度額となる点にも注意が必要です。

返済期間

船橋市の創業支援資金の返済期間は、運転資金が5年以内、設備資金が7年以内です。

返済期間を長くすると毎月の返済額は抑えられますが、その分だけ借入期間は長くなります。創業直後は売上が計画どおりに立ち上がらないこともあるため、無理に返済期間を短くするよりも、手元資金を確保できる返済計画を組むことが重要です。

特に創業融資では、融資を受けられる金額だけでなく、創業後に毎月いくら返済するのかまで事業計画に落とし込んでおく必要があります。

融資利率と利子補給

船橋市の創業支援資金は、返済期間によって融資利率が決まります。2026年度の利率は、1年以内が年1.9%、1年超3年以内が年2.1%、3年超5年以内が年2.3%、5年超7年以内が年2.6%です。

創業支援資金には年2.0%の利子補給があります。たとえば返済期間5年で年2.3%の融資を受けた場合、利子補給を考慮すると金利負担はかなり抑えられます。

創業融資では金利の低さだけで借入先を決めるのではなく、借入可能額、返済期間、信用保証料、融資実行までの期間まで含めて比較する必要があります。日本政策金融公庫と船橋市の創業支援資金のどちらが適しているかは、創業計画や必要資金によって変わります。

信用保証料

船橋市の創業支援資金は、千葉県信用保証協会の保証を付けて金融機関から借り入れるため、金融機関へ支払う利息とは別に信用保証料がかかります。創業支援資金の保証料率は一定料率0.8%以下です。

信用保証料は、借入金額や返済期間などによって金額が変わります。創業時は設備投資や運転資金への支出が重なるため、融資額だけを見るのではなく、利息や信用保証料を含めた資金調達コストを確認しておく必要があります。

なお、船橋市の特定創業支援等事業を修了し、一定の要件を満たして創業支援資金を利用する場合は、信用保証料の全額補給を受けることができます。

運転資金と設備資金の対象になるもの

運転資金として利用できるもの

運転資金とは、事業を継続していくために日常的に必要となる資金です。創業支援資金では、商品の仕入代金、材料費、人件費、外注費、広告宣伝費、店舗や事務所の賃借料、消耗品費などに利用できます。

創業時は、開業した直後から十分な売上が入ってくるとは限りません。一方で、家賃や人件費、仕入代金などの支払いは先に発生します。そのため、創業融資では設備に必要な金額だけでなく、売上が安定するまで何か月分の運転資金を確保しておくかが重要になります。

融資審査では、運転資金の金額に根拠があるかも確認されます。「とりあえず500万円」ではなく、創業後の売上計画と支払予定をもとに、必要な運転資金を積み上げて申し込むことが大切です。

設備資金として利用できるもの

設備資金は、創業に必要な店舗や事務所の内装工事、機械・設備、什器備品、事業用車両などの購入に利用できます。

船橋市の創業支援資金では、設備資金の申込限度額は見積金額の90%以内です。たとえば設備の見積金額が500万円であれば、設備資金として申し込めるのは450万円までとなります。

また、設備資金は見積書に基づいて審査されます。融資実行前に着手金などを支払った場合、その金額を除いた残額の90%以内が申込限度額となるため、融資を申し込む前に工事や設備購入を進めないことが重要です。

創業融資の相談では、店舗の内装や設備を先に契約・発注してしまっているケースがあります。設備投資を予定している場合は、見積書を取得した段階で金融機関へ相談するのが基本です。

融資対象とならない資金

創業に関連する支出であれば、すべて創業支援資金の対象になるわけではありません。船橋市の制度では、次のような資金は融資対象外となります。

・生活費や住宅に関する資金
・税金の支払い
・既存の借入金の返済
・土地の取得資金
・投機を目的とした資金
・代表取締役を含む役員報酬

また、融資対象となるのは、原則として船橋市内の事業所に係る運転資金・設備資金です。

創業融資では、必要な資金を最初から「融資対象になるもの」と「自己資金で支払うもの」に分けて資金計画を作ることが重要です。創業に必要な総額と融資申込額が合っていても、資金使途の中に対象外の支出が含まれていれば、その部分は融資額から外して考える必要があります。

船橋市の特定創業支援等事業とは

特定創業支援等事業を利用するメリット

船橋市でこれから創業する方は、融資を申し込む前に「特定創業支援等事業」の利用を検討しておきたいところです。

一定の要件を満たして船橋市から証明書の交付を受けると、会社設立時の登録免許税の軽減、創業関連保証の特例、船橋市制度融資の信用保証料の全額補給、日本政策金融公庫の一部融資の貸付利率引下げなどを受けられる可能性があります。

特に創業支援資金を利用する場合、信用保証料の全額補給は資金調達コストを抑えるうえで大きなメリットです。また、株式会社を設立する場合は登録免許税の最低額が15万円から7万5,000円に、合同会社では6万円から3万円に軽減されます。

創業融資の相談を受ける際には、融資だけを先に進めるのではなく、会社設立の時期や特定創業支援等事業の利用も含めてスケジュールを組むことが重要です。創業前だから利用できる支援もあるため、会社設立や融資申込みを行う前に確認しておくことをおすすめします。

会社設立時の登録免許税が軽減される

船橋市の特定創業支援等事業を受け、一定の要件を満たして証明書の交付を受けると、船橋市内で会社を設立する際の登録免許税が半額に軽減されます。

株式会社の場合は最低15万円が7万5,000円、合同会社の場合は最低6万円が3万円になります。創業時は登記費用や設備代、広告費など多くの支出が重なるため、会社設立時の負担を直接減らせる制度は利用しておきたいところです。

注意したいのは、会社を設立してから特定創業支援等事業を受けても、すでに支払った登録免許税は軽減されないことです。法人での創業を予定している場合は、会社設立の時期を先に決めるのではなく、特定創業支援等事業の受講と証明書の取得時期を確認したうえで設立スケジュールを組む必要があります。

信用保証料の全額補給を受けられる場合がある

船橋市の特定創業支援等事業を修了し、一定の要件を満たした方が「創業支援資金」を利用する場合、千葉県信用保証協会へ支払う信用保証料について、船橋市から全額補給を受けることができます。

創業支援資金の保証料率は0.8%以下ですが、借入金額が大きく、返済期間が長くなるほど信用保証料の負担も無視できません。全額補給の対象になれば、このコストを抑えて資金調達することができます。

ただし、特定創業支援等事業を受けただけで自動的に補給されるわけではありません。創業支援資金を利用し、返済の延滞や市税の滞納がないことなど、船橋市が定める要件を満たしたうえで申請する必要があります。

創業融資を受けるために準備するもの

創業計画書

創業融資では、決算書などの過去の実績がないため、創業計画書が融資審査の重要な資料になります。どのような事業を始め、誰に何を販売し、どの程度の売上と利益を見込んでいるのかを具体的に説明します。

金融機関が特に確認するのは、創業者のこれまでの経験と事業内容に関連性があるか、売上計画に根拠があるか、必要資金が過大になっていないか、借入後も無理なく返済できるかといった点です。

数字をきれいにまとめることよりも、「なぜこの売上になるのか」を説明できる計画にすることが重要です。客単価、顧客数、営業日数、受注見込みなどに分解して売上を積み上げ、そこから経費と借入返済を差し引いても資金繰りが回ることを確認しておきます。

創業計画書は融資を受けるためだけの書類ではありません。創業後に資金不足にならないよう、必要な自己資金と借入額を決めるためにも、融資を申し込む前に作成しておくべき資料です。

自己資金を確認できる資料

創業融資では、自己資金の金額だけでなく、その資金をどのように準備してきたのかも審査上の重要なポイントになります。預金通帳やインターネットバンキングの取引履歴など、資金の流れを確認できる資料を準備します。

金融機関は、創業者が計画的に資金を貯めてきたのか、申込み直前に多額の入金がないか、他から一時的に借りた資金ではないかなどを確認します。直前に入金された資金がある場合は、その出所を説明できる資料が必要になることもあります。

また、すでに店舗の敷金や設備代などを自己資金から支払っている場合は、領収書や振込記録も保管しておきます。創業融資では、通帳の残高だけではなく、創業に向けてどのように資金を準備し、何に使ったのかまで説明できる状態にしておくことが重要です。

設備の見積書

店舗の内装工事、機械、什器、事業用車両などを設備資金として申し込む場合は、原則として購入先や工事業者から取得した見積書を準備します。

金融機関や信用保証協会は、見積書をもとに設備の内容や金額を確認します。創業計画書に「設備資金500万円」と記載するだけではなく、内装工事300万円、厨房設備120万円、什器80万円というように、必要資金の根拠を明確にしておくことが重要です。

また、見積金額が相場と比べて高額であったり、事業規模に対して過大な設備投資になっていたりすると、その必要性を確認されることがあります。創業時から過大な設備投資をすると、その分だけ借入額と毎月の返済負担も増えます。設備が本当に創業時から必要なのかまで検討したうえで資金計画を組むことが大切です。

船橋市の創業支援資金では設備資金の申込額にも条件があるため、契約や支払いを先に進めず、見積書を取得した段階で金融機関へ相談するのが基本です。

その他の必要書類

創業支援資金の申込みでは、創業計画書や設備の見積書のほか、融資申込書、資金使途の内訳が分かる書類、納税に関する書類、本人確認書類、事業所の所在地を確認できる書類などを準備します。

法人であれば履歴事項全部証明書や定款、個人事業主であれば開業届など、事業形態や創業時期によって必要書類は変わります。店舗を借りる場合には賃貸借契約書、許認可が必要な業種では許可証や申請状況が分かる資料を求められることもあります。

また、金融機関や信用保証協会の審査では、申込時の必要書類だけでなく、事業計画の内容を確認するために追加資料を求められることがあります。書類をそろえること自体が目的ではなく、創業計画書に記載した売上、経費、自己資金、必要資金の根拠を資料で説明できる状態にしておくことが重要です。

創業支援資金の申込みから融資までの流れ

取扱金融機関へ相談

船橋市の創業支援資金を利用する場合は、まず取扱金融機関へ相談します。創業する事業の内容、必要資金、自己資金、開業予定時期などを伝え、融資申込みに向けた準備を進めます。

必要書類・創業計画書を準備

創業計画書、自己資金を確認できる資料、設備の見積書などを準備します。創業計画書では、売上や経費を並べるだけでなく、その数字の根拠と借入後の返済可能性を説明できることが重要です。

船橋市の制度融資を申込み

必要書類がそろったら、取扱金融機関を通じて船橋市の創業支援資金を申し込みます。申込内容と創業計画をもとに、必要資金の妥当性や制度の利用要件などが確認されます。

千葉県信用保証協会による保証審査

千葉県信用保証協会が、創業者の経験、自己資金、事業計画、資金使途、返済可能性などを審査します。制度の利用要件を満たしていても、保証審査に通るとは限らない点には注意が必要です。

金融機関による融資審査

金融機関が、創業計画や資金使途、自己資金、返済可能性などを確認し、融資の可否を審査します。保証協会の保証が付いても融資が確約されるわけではなく、金融機関独自の審査があります。

融資実行

信用保証協会と金融機関の審査が完了すると、融資契約を締結し、指定口座へ融資金が入金されます。融資実行後は、返済計画に沿って元金と利息を返済していきます。

船橋市の創業融資では事業計画が重要

創業融資では、まだ決算実績がないため、事業計画の内容が審査を大きく左右します。金融機関や信用保証協会は、売上計画だけでなく、創業者の経験、自己資金、資金使途、利益の見込み、借入金を返済できる計画になっているかを確認します。

特に重要なのは、売上の根拠です。「月商300万円を目指す」ではなく、客単価、顧客数、営業日数、既存の取引先や受注見込みなどから説明できる計画にします。

創業融資では、数字を良く見せることよりも、その数字になった理由を金融機関に説明できることが重要です。

日本政策金融公庫の創業融資との違い

創業時の資金調達では、船橋市の創業支援資金だけでなく、日本政策金融公庫の創業融資も有力な選択肢です。

大きな違いは、船橋市の創業支援資金は金融機関と千葉県信用保証協会の審査を受ける制度融資であるのに対し、日本政策金融公庫は公庫へ直接申し込み、審査を受ける点です。

また、融資限度額や返済期間、金利、信用保証料の有無なども異なります。どちらか一方に決めるのではなく、必要な資金額や創業計画によっては両方を組み合わせて資金調達することも検討します。

創業融資は「どこが一番借りやすいか」だけで選ぶのではなく、創業後の資金繰りまで考えて借入先と借入額を決めることが重要です。

船橋市で創業融資・会社設立をお考えの方へ

税理士法人リアドリでは、船橋市で創業する方の創業計画書の作成から金融機関との融資相談、会社設立、創業後の税務・会計まで一貫してサポートしています。

創業融資は、船橋市の制度融資と日本政策金融公庫のどちらを利用するか、あるいは併用するかによって資金調達の組み方が変わります。必要資金や自己資金、事業計画を確認したうえで、適した融資方法をご提案します。

会社を設立する場合は、特定創業支援等事業による登録免許税の軽減なども含め、会社設立前の段階からご相談ください。

参考記事

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